春から新生活!はじめてのスマホ 高校生たちにスマートフォン利用の実態を聞いてみた Vol.1DMナンパ?twitter炎上?子どもの陰に潜む危険を誰が回避する?!

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4月は子どもたちにとってスタートの季節です。新学年になり、中学や高校に進学するなど、大人への階段をひとつ上がります。この時期は携帯電話会社も「学割キャンペーン」を大きく打ち出すため、子どもたちのスマートフォンデビューを考える保護者の方も多いでしょう。とはいえ、スマホを持たせて本当に大丈夫なのか、不安に感じてしまいますね。

そこで今回は、スマートフォンデビューから約4年経った女子高生5人にインタビューを行いました。女子高生たちはどのようにスマホと接しているのか、スマホで怖い思いはしていないのか、実際に聞いてみると意外な回答も......!女子高生たちのリアルな声をご紹介します。

スマートフォンを持ち始めたのは"なんとなく"自動的に

interview_01.jpg今回集まってくれたのは、都内在住の高校生5人。原宿や渋谷でタピオカを飲んだり、カフェで友達とおしゃべりしたりするのが大好きな、ごく普通の女子高生たちです。

まずは、「初めてスマートフォンを持った時期」について聞いてみました。すると、中学一年生が3人、小学六年生が1人、中学二年生が1人とのこと。小学六年生でスマホを持った子は、携帯電話を買いにショップに行ったところ、スマートフォンの方が安いと言われてスマホデビューしたそうです。中学二年生でスマホデビューした子は、中学一年生でスマホは早いのではないかという保護者の方の考えで、中学一年生から音楽プレーヤー(iPod touch)を使用し、一年後晴れてスマホデビューになったとのこと。

interview_illust_01.pngスマホを持つきっかけは「なんとなく」--中学生に上がる頃に、親子で思いが一致したのかもしれません。「周囲の子よりもスマホを持つのは早かった」、「中一のときはクラスに一人いるかいないかという所持率だった」という子もいれば、「中一から持つ人が一番多かった」という子も。

子どもは小学校高学年になると、塾や習い事に一人で通うようになります。その連絡用にと携帯電話やスマートフォンを持たせることを考えるご家庭が多いと思います。彼女たちも中学進学を機にスマホを手にしたのでしょう。ただ、彼女たち高校一年生が中学に進学したのは今から4年前。ケータイ業界の4年は一昔とも言えます。

2017年現在は彼女たちが体感したよりもずっと多くの中学一年生がスマホを持っています。神奈川県教育委員会が2016年1月に発表した「携帯電話等及びパソコンにおけるインターネットの利用状況等に関するアンケート調査の結果について」によると、小学生23.0%、中学生の70.5%がスマートフォンを所有しています。また、今の小中学生は「LINEを始めたい」という理由でスマホデビューする子が多いようです。親の世代にもLINEが普及した今、親子でLINEするためにスマホデビューというきっかけもあるでしょう。

高校生は"準おとな"?スマホルールは特になし

interview_02.jpg彼女たちが初めてスマートフォンを持つとき、保護者の方とスマホの使い方に関するルールを取り決めたのでしょうか。女子高生たちに聞いてみると、「中学生のときは夜9時までと決められていた」という子や、現在もフィルタリングサービスを適用している子がいましたが、残りの3人は特にルールはないとのこと。夜中の電話の声がうるさいと親に注意される程度だそうです。

高校生は勉強や部活以外に、アルバイトもできる年齢です。ほぼ自分で善悪の判断もできる「準おとな」と言えるかもしれません。保護者の方はスマホの使い方も本人に任せているのでしょう。フィルタリングを設定している子も、「安全とわかっているブログを見たいだけなのに、通信回線によるフィルタリングで見られない。だからWi-Fiで見ている」と、少しわずらわしさを感じているようでした。

ただ、中学生以前の子どもの場合は本人任せにせず、ある程度のルールが必要でしょう。「夜9時まで」と時間で区切ったり、「リビングで使う」と場所を限定するなどのルールが考えられます。ルールについては、この連載でまた詳しく取り上げる予定です。

次回へ続く

(ライター:鈴木 朋子)